17日開幕のゴルフ男子メジャー「全英オープン」(ロイヤル・リバプールGC)に松山英樹(22=LEXUS)、石川遼(22=CASIO)ら8人の日本人選手が出場する。昨年は松山がメジャーで2度のトップ10入りを果たしたものの、今季は日本勢の苦戦が目立つ。なぜ、日本人はメジャーで勝てないのか? 日本プロゴルフ協会の倉本昌弘会長(58)がズバリ指摘。さらに松山と石川の「違い」とは――。

「日本人には一番向いているメジャーだと思いますよ」。1982年大会で、現在まで日本人最高の4位となった倉本会長は「全英オープン」を日本人向きと評した。

 その理由は「強い風や硬いフェアウエーをどう攻略するか、クリエーティブなゴルフが求められるから」。これは「機械的なゴルフが求められる」他の3つのメジャーとは対照的。クラブやボールの進化、コースセッティングの変化により「自分たちの時代とは違ってきた」としながらも「一番人数が出られるメジャーでもあるし、上位に行く可能性が最も高い」と分析した。

 にもかかわらず、過去10年でトップ10入りは昨年の松山(6位)と2006年の谷原秀人(5位)の2回だけ。08年には出場した7人全員が予選落ちをするなど、日本勢は苦戦が続いている。

「全英に限らず、日本人が全員予選落ちするほどの力の差があるとは思わない。あとは自分を知っているかどうか。上位に来る選手は自分を理解してできることしかやらない。これは女子も同じで先週の『全英女子』でも優勝した選手と森田理香子ちゃん(27位)に実力差があるとは思えない」(倉本会長)

 メジャーだからと身構えて、その場しのぎの対策を練ったり、よそ行きのゴルフをすることが、本来の力を発揮できない原因というわけだ。

 そんな中、今大会で倉本会長が期待を寄せるのは、もちろん米ツアーを主戦場とする2人の若武者だ。2人にはこんな「違い」があるという。「遼は常に100%のゴルフをしたがるけど、松山は『ダメだ、ダメだ』と言いながら粘って上位に行く修正能力がある。実力ではなくて、考え方の違い」

 米ツアー初優勝を飾るなど、大きく躍進した松山と同じく石川にも大いに期待がかかる。その上で「遼が先を見据えてやっているのは分かるし、素晴らしいことだけど、今がうまくできないと先もない。考え方を少し松山に近づけるだけで結果は変わってくる」と石川にアドバイス。

 これはメジャーでの戦い方と同じ。今の自分にできる範囲のことでスコアを作ることも必要なのだ。

「2人だけじゃなく、今シーズン調子がいい(小田)孔明にも期待しているし、頑張ってほしい。いい加減、ボクの記録は破ってもらわないと」。日本男子初のメジャー制覇へ、まずは倉本超えが第一関門だ。