若手の活躍が著しい米女子ゴルフツアー。春を告げる今大会に勝利し、シーズンの波に乗るのはどの選手だろうか。

 いよいよ、米国女子メジャーの初戦「ANAインスピレーション」が3月30日~4月2日に開催される。同大会は、1972年の大会創設以来毎年、カリフォルニア州のミッション・ヒルズCCで開催されているため“女性版マスターズ”とも呼ばれている。今年の賞金総額は、大会史上最高の270万ドル(約3億800万円)である。

 6769ヤード(パー72)は、ただただ長いコースというわけではない。フェアウェイは狭く、グリーンは硬くて速い。池がらみのホールもあり、まさにメジャーにふさわしい超難関コースだ。ショットとパットの正確性がコース戦略の鍵となる。

 今季は例年以上にトップ選手の実力が拮抗しており、誰が優勝してもおかしくない。

前年覇者のリディア・コはさらにレベルアップ。

 前年覇者のリディア・コは、恐ろしいほど正確なショットと天性の強靭な精神力を武器に世界ランク1位に君臨する。現状に満足することなく、今オフにコーチ、キャディ、クラブを一新して、さらなるレベルアップを図った。「今まで以上にアイアンの感覚が良い」と公言しており、優勝争いに絡んでくる可能性は高い。

 最終日残り3ホールで3連続ボギーを叩き、リディアに逆転優勝されたのは、アリヤ・ジュタヌガーン。この苦い経験から、プレッシャーをコントロールするきっかけを掴み、昨年は初優勝を含む計5勝をあげて、最優秀選手賞も手にした。雪辱を果たせるかどうか注目である。

 昨年、'78年のナンシー・ロペス以来となるベアトロフィーと新人賞をW受賞したチョン・インジも見逃せない。インジの強さの秘訣は“コースへの適応力が抜群”であることだ。

野村敏京、畑岡奈紗ら日本勢の活躍にも注目!

 気になる日本勢では、野村敏京が優勝候補の一人にあげられる。パットがうまく、ドローとフェードを自在に打ち分ける。明るい性格のキャディのマクディードとの相性も良い。安定して好成績を残す野村に、40年ぶりの日本人選手のメジャー優勝の期待がかかる。

 畑岡奈紗は、日本人史上最年少で米ツアーに参戦中だ。出場が決まったら、18歳の日本人ルーキーの活躍が楽しみである。

 メジャー大会は最後の最後まで何が起こるか分からない。最終日の18番では、最終組がプレーする時間帯に、観客席の影がグリーン上に差しかかり、その影響で通常よりパットのラインが読みづらくなる。実際、'12年にキム・インキョンがわずか30cmの優勝パットを外したのを覚えているゴルフファンもいるだろう。優勝が決まる瞬間まで、大会の行方は見通せない。

 見所は試合後も続く。伝統的に優勝者が18番グリーン傍のポピー池に飛び込むのだ。濡れた体を包むのは愛媛県今治市特産のタオル生地のバスローブである。

 日本産のバスローブに袖を通し、トロフィーを掲げるのは誰か? 

 麗かな春の訪れと共に、世界最高峰の女子ゴルファーの真剣勝負が、いざ始まる。

 

 

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